『星空のカラス』が終わった!

モリエサトシ著『星空のカラス』(監修:穂坂繭三段)の第8巻が出た。もう終わってしまうのかという気持ちと、これから先を書くのは大変だろうなという気持ちが交錯している。

月刊『碁ワールド』でも穂坂さんが連載で『星空のカラス』の監修エピソードを書いているので、漫画を読んでいない人も、話の筋は知っていると思われるが、是非、漫画も読んでほしい。内容については、ネタバレになるので、ここでは書かない。

ところで、私は、初め、モリエサトシさんは、男だとばかり思っていたが、実は高木しげよしという漫画家と双子の姉妹である。『星空のカラス』の主人公・烏丸和歌も、女性で、その心理描写は、多分、女性だからこその細やかな描写になっている。

同じ「花とゆめ」に連載されているモリエサトシ著『はやく大人になりなさい。』のほうは、高校の教師と生徒のちょっときわどい恋愛漫画になっている。こちらは、少女漫画の王道なのかもしれないが、表現の仕方は新しい。私は、「SP描き下ろし漫画」が読みいばかりについ、同時発売の『はやく大人になりなさい。』第1巻も買ってしまった。こちらは、これからスタートした漫画である。hosizora『ひかるの碁』では、沢山の子供たちが囲碁のファンになってくれた。この『星空のカラス』を読んで、新しい囲碁のファンがたくさん出て来てくれると嬉しい。

石井妙子さんが『囲碁の力』の中で言っていたが、囲碁は、将棋と違って、男女の差それほどあるわけではない。プロであれば、ほぼ対等に戦えるゲームである。例えば、藤澤里菜さんは、多分、井山6冠に先番なら盤面で多分勝てると思う。それくらい、微妙な差だと思う。(もっとも、最近の井山六冠は、ちょっと強すぎるかもしれないが)だから、女性には、もっと頑張ってほしい。

石井妙子さんのこと

囲碁ライターという職業があるのかどうかよく分からないが、石井妙子さんと内藤由起子さんは囲碁ファンなら多分よく知っているだろうと思われる。二人のうちでは、石井さんのほうが少し先輩のような記憶だが、石井さんは毎日新聞で本因坊戦の観戦記を書いていたことがある。内藤さんは、現在朝日新聞で名人戦の観戦記を書いている。そんなに年齢は違っていないと思うが、二人とも素晴らしい人たちだ。

二人とも大学の囲碁部育ちだが、おそらく棋力は内藤さんのほうが上のようだ。私の印象では、石井さんは囲碁を巡る人間たちの生き様に興味をもっているように見えるし、内藤さんはどちらかというと囲碁の技術に興味をもっているように見える。それは、多分、現在、二人が関わっている出版の在り方からそう見えるのかも知れない。

内藤さんについては、また、別の機会に触れてみたいが、ここでは、石井さんについて少し紹介してみたい。石井さんは、1969年生まれで、白百合女子大卒。私より、20歳ほど若い。つい最近、池袋の居酒屋でご一緒したことがある。その時、「自分の観戦記の書き方として棋士の魅力に焦点を当てているのが、読者には不満らしい。もっと、囲碁の技術面を詳しく語ってほしいらしい」というようなことを語っていた。それが、本因坊戦の観戦記者を降りた理由かも知れない。

しかし、石井さの『囲碁の力』(洋泉社/2002.10.21)は囲碁の歴史を語る時にはとても参考になる名著だと思う。日本の囲碁の歴史の光と影が分かりやすく書かれている。現在は、多分絶版になっていると思われるが、読んでほしい本だ。私は、3度ほど買った記憶がある。igonotikara

おそらく、石井さんの本業は、ノンフィクションライターだと思う。囲碁に対する興味関心の在り方がそれを示していると思う。最近、彼女の本を2冊購入した。『伝説の銀座マダム おそめ』(新潮文庫/2006.4.1)と『日本の血脈』(文春文庫/2013.6.10)である。『日本の血脈』の方は、文藝春秋に連載されていたときにいくつか読んだことがあった。『おそめ』は、多分、現在のところ石井さんの代表作だと思われる。rupo_ishi

只今、石井さんは、原節子のことをまとめているということを石井さんの友人から聞いた。是非、読んでみたいと思っている。